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『 これはポニーテールのジェニ君と、ゾンビの町の物語である 軍に入った記念にカードをもらうジェニ君 これは伝説のゴールドクレジットカードか!? ジェニ君は調子に乗って、バイクを購入してしまう もちろん、ローンでだ ジェニ君は、魔法のカードだと喜んでいたが 魔法???そんなものあるわけはない リボルバー払いの仕組みを理解していなかった彼は 多額の借金返済をするはめになってしまった その額、百万円であった 借金取りに自分の家を追い出されるジェニ君 資産がバイクと犬だけになってしまったジェニ君は ひとりと一匹で走り出す 奪われた住処を取り戻すために ============================== 自分の犬を友人の家に預けたジェニ君 軍の仕事のほかにバイトもやることを決意する <ここは一発、治験でらくーに稼ぎますか!> ・治験 一回で100万円 ちょうど借金の額と重なる なんだ、一回で返せちゃうじゃないか 治験のバイトには、まだ時間がある 目の前の扉が開けば、治験スタートとのことだった 順番待ちになって、十人ほどの長い行列になる ジェニ君は二番目に並んでおり 一番目の前の人と仲良くなっていた <今日はいい天気ですねぇ> <そうですか?曇り空ですよ> 部屋からはそんなことは確認できなかった <いい天気に決まってるじゃないですか 百万ですよ、百万、> 前の人はすっかりごきげんだ <なにに使うんですか> ジェニ君はそれとなく聞いてみる <恋人と美味しいレストランで待ち合わせしてるんです 結婚指輪を借金して買ったんですよ> その左手の薬指にはダイヤの指輪がはまっていた <もしかしてそれってリボルバーってやつじゃないですか?> <よく知っていますねぇ> =============================== 前の人の名前はマイケルといった とうとう、順番が来た マイケルと二人ペアにされて 中に入れられる どちらが先に実験しますか? じゃんけんで決めようか マイケルはパー、ジェニ君はチョキ <それなら、マイケルさんが先ですね> マイケルはガラス張りの向こう側に連れていかれる =============================== マイケルは奥で何者かと話しているようだ <キミには今から、ゾンビウィルスに感染してもらいます> <わ、分かりました> 言われるがままに、席に座らせられるマイケル <あ、あの、それってゾンビになっちゃうってことなんですか> <もちろんです、これからあなたはゾンビになるんです> マイケルは泣いた <ちょうつまらねぇよ> <まだ、人生に未練があるんです> 左手のダイヤの指輪を見ながら、怯えるマイケル <いいですねぇ、結婚か、だからいいんですよ そのためにあなたを雇ったんですからね> <待って、待ってください> マイケルはガラス張りになった窓をがんがんと叩く ガス噴射、ぶしゅーーーーーー <あ、あああ、ああああ> =============================== ここだけはやめておこう…… ジェニ君はガラス張りの奥でゾンビになってしまった マイケルを見て、そそくさと帰ろうとする だが、帰り道の扉には、屈強そうな見張りがいて、帰ることができない ちくしょう、、だが警察なら ぴぽぱ…… 後ろ手にかくして、110番を押すジェニ君 <それでは、あとはあなたがゾンビになる番ですね> 奥の方から、黒幕と思われる人の声が聞こえる すると、ゾンビになってしまったマイケルが ぐるぐると頭を回しながら、向こうの扉から戻ってきた <くっ、マイケル……> マイケルのその右手には百万円の札束が握られている あ、ほんとにもらえたんだ どうにか貰えないものかな <あの、家に帰してはもらえないんですか> 僕は奥にいるであろう黒幕に話しかける <だめです、あなたにはここでゾンビとして 働いてもらうつもりなのです> それは悲しい運命だな、とおもった 僕は怖いので、近くにあったテーブルの下に隠れる するとなぜか、ゾンビは僕を見失ったようだった <あああー、ああああー、> 僕が見えなくなったのか、その辺を徘徊し続ける そして、ついに見つかったのは入り口の屈強な見張りだった 屈強な見張りはゾンビを、殴りつけるが ゾンビはそんな攻撃はもろともしない 見張りは何度も殴るが、痛みを感じていないようだ ゾンビは、殴られた際に 右手から、百万円の札束を落としてしまう 見張りは逃げようとしていたが 札束を見て、目の色を変える ついついゾンビの足元まで、拾いに行き、 ゾンビにかじられてしまったようだ がぶっ そして見張りさんは、ゾンビになってしまったのだ 二人に増えたゾンビ達は あーあーとうるさい だが、テーブルの下に隠れているジェニ君を なぜか見つけられないでいるようだ ジェニ君は、最後の力を振り絞って 百万円の札束を二人から強奪し 見張りがいた扉を、突き抜けていった 行列を作っていた、ほかの8人の治験希望者は、 ジェニ君の、猛スピードなダッシュに巻き込まれ、転んでいく 彼らは、たぶん助からなかったのかもしれない その後、僕の百当番により、警察が駆け付けた =============================== 治験バイト先は、僕の110番によって壊滅した だが、その黒幕は捕まらなかったということだ 百万円によってなんとか借金を返済し終えたジェニ君 それから3か月後のことである =============================== なんと、町中にゾンビウィルスが広まってしまったのだ あ、これ、あの治験のやつだ…… ジェニ君は、あの治験の時のことを思い出していた ジェニ君は本職に戻り、ゾンビ駆除にあてられることになる ゾンビ駆除屋さんが教えてくれる <注意点は、ゾンビにならないこと 噛まれたらすぐに消毒だよ> <一度ゾンビになったら戻れません> 檻の中の小さなネズミたち これはすべてゾンビラットだった ゾンビラットが5匹いる <ネズミが一番、厄介な感染源ですから> チーズを落とすとラットが飛びつく <一気にまとめて燃やしてしまいましょう> ぼおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお さすがはゾンビ駆除屋さん、見事なお手前だ =============================== まだ助かる市民を救出せよとの、上からの命令だった ゾンビにならないよう保護服を着せられた これは、ゾンビの牙を防ぐための服だ また火炎放射器が一人にひとつ配布された ゾンビの弱点といえば炎であると昔から決まっているのだ ゾンビの溢れかえった町は、もう持たない 僕たちが投入されてから 一定期間後に爆撃されるとのことだった それまでには住民を救出し、街を出なければならない ジェニ君はアニーという女の子と、二人ペアになる <ね、ね、正直言って、救出なんてどうでもいいよね> ジェニ君は女の子とおしゃべりがしたくて話しかける <確かにどうでもいい でも、私の家族が街に取り残されているのよ> <えっ> それは面倒臭い事態になったなと、ジェニ君は思う アニーはそんなジェニ君に、話をつづけた <ねっ、君、私とペアでしょ? 一緒にわたしの家まで来てくれない?> <うーん、そうだね……> 適当にあいまいな返事をするジェニ君 <お父さんもお母さんも、みんなゾンビになっちゃうかもしれないのよ> アニーのそのときの表情は、重く真に迫っていたように見えた アニーの独断専行で、一緒にアニーのうちに行くことになったジェニ君 そんな二人組の行方には ぞろぞろとゾンビたちが集まってくる 若い人間はみな食い物だと思っているのだろうか ゾンビが5匹 <しねぇぇぇぇぇぇぇぇえぇ> 可愛い顔からは想像もできないほど強い叫びのアニー ぼおおおおおおおおおおおおおおお 火炎放射から放たれた火で、ゾンビは燃え上がった =============================== ゾンビの焼け跡をあとにして、ジェニ君とアニーは進む 道路のわきには どこかのおじいちゃんのなれの果てだろうか 怪しい影が、のそのそと動いている 今は、じじい、ばばあばかりの世の中なのだろう そのような存在がそこかしこを彷徨っていた 彼らは救出対象なのだろうか もはや、ゾンビなのか人間なのかは区別はつかなかった しかし、そんなことはどうでもいい それよりも、今、助けを求める声が聞こえてきた =============================== そこは公園だった <ちょっと!いまは私の家族以外どうでもいいのよ!> <確かにね> <かあさーん> 叫び声をあげる男がいた バールのようなもので、近くにいるゾンビを殴りながら進んでいる その進む先には一人の女性の影があった 周りを三人のイケメンゾンビに囲まれているようだ、あれが母親か ばきゅん、ばきゅん、ばきゅん…… ジェニ君は三発の銃弾を放つ ふー 熱くなった銃の先を、冷ましてやるジェニ君 3人のイケメンゾンビはその場に倒れる <かあさーん> 母親と思しき影に近づく息子、そのまま助け起こして抱きしめる がぶりっ 母親にかまれ、息子は声もあげることができなかった <あーあ、助けたのに両方ゾンビになっちゃった あれでよかったのかなぁ> <どうでもいいのよ、きっと> =============================== =============================== 個人の自分勝手なわがままで アニーの家へ向かう途中 ジェニ君は突如として思い立つ <そうだ、ファミマに行こうよ!> <えっ!?> ジェニ君は楽し気につづけた <今なら何でも食べ放題、飲み放題 じゃんじゃん盗み放題だよ> <そ、そうね> アニーは信じられないといった顔だ <私の家族はどうなるの> ジェニ君は少し思い悩んだが、 ファミマへの魅力の方が勝ったようだ <うーん、そっかー 分かった、先行ってて> =============================== どうでもいい ファミマに入ると僕はすぐ 適当にその辺を徘徊していた店員を抹殺した レジを開けると 一万円がザクザクと出てくる 僕はそれをさっさと懐に隠す そして火炎放射器を使ったせいで 乾いたのどを、プカリちゃんで潤す いつも食べてるぽっちゃりんばかりではない 今日は、色とりどりのデザートが食べ放題なのだ =============================== 超うぜぇ、超殺す ひとりで家に向かうことになったアニー 肉屋の周りに多数の死体が見えた 誰が殺したのだろう ほかの隊員だろうか それにしては火炎放射器ではないのが気がかりだった 肉屋を通り過ぎ、やっとの思いで 自分の住む一戸建てへとたどり着く =============================== 庭には、まずアニーのペットの シェパードがいた 首輪でつながれており 犬小屋の中で震えていたようだ アニーはシェパードを 解放すると シェパードを引き連れて 自分の家の鍵を開いた =============================== =============================== <入室禁止 アニー> おにいちゃん?? アニーの兄は ベッドに横たわりすーはーすーはーと深呼吸 頭にはパンティをかぶっている 兄は振り返る <アニー、無事だったのか> にたぁ…… <きゃあああああああああ……> ぼおおおおおおおおおおおおおお………… =============================== かちっかちっかちっ 火炎放射器は使い切られてしまったようだ <間違っておにいちゃんを殺しかけちゃった> 半分ほど焦げてしまった兄 <ひどいじゃないか、> <でも、それよりパパとママは?> <何を驚いているんだい、アニー?> <二人とも、海外に旅行中だよ> <へ?> <それじゃあ、みんなゾンビになってないの?> <ぞんび?なんのことだい> =============================== <わん、わん、わん!!> シェパードが扉の前で吠える そこの扉をがちゃりと開けたのはジェニ君だった <ほーらね、やっぱり無駄足だったんだ> ジェニ君は内心驚いていた アニーの家族は全員ゾンビになっていたものと思っていたのに…… 奇跡的に全員助かっていたのだ だが、もうそれもどうでもいい こんな変態を助けにきただなんて <言っただろ、来ても無駄だって> 両手をあげて、はあ、と深くため息をつく ジェニ君は他人のファミリーなんかより 自分のファミチキの方がよっぽど大事だったのだ <がるるるるるるるるるるるる> 軽率な態度をとり ファミリーチキンを咥えたジェニ君に シェパードは唸りをあげていた =============================== ファミリーチキンをつけ狙い くるくるとジェニ君を追い回すシェパード 悪いけどファミチキは骨なしだ 犬にやる分はなかった しょうがねぇなぁ 僕は肉のひと切れを、シェパードの前に垂らす しかし、そのときシェパードはまったく別のものに反応していた <わん、わん、わん!!> これは、玄関口に向けて? 誰か来たでもいうのだろうか、まさかゾンビ? ジェニ君は聞き耳を立てると、どたどたと足音が聞こえる 敵の距離が近いことがわかる この扉のすぐ向こうだ がん!!!がん!!がん!!!! アニーの部屋の扉が、がしがしと削られていく 斧なのだろうか 木の板でできているに過ぎない扉は、すでにズタボロだ そして、あっという間に、その扉は破られた そこに立っていたのは、コックさんのような風貌の男 そしてその手には大きな分厚い肉切り包丁が握られていた なんで肉屋がここに? ファミチキのにおいが肉屋の本能を刺激してしまったのだろうか シェパードが真っ先にベッドの下へと移動した 賢い犬だなぁ 僕もシェパードのようにくるくると同じところに入り込む それで、べっどはいっぱいとなった 店主はまったく僕とシェパードが視界に入らなくなったようだ 残されたのは、アニーとその兄 肉屋の店主はじゅるりと舌なめずりする 肉切り包丁は、今にも二人を襲いそうだ アニーの火炎放射器は燃料切れ そういえば、火炎放射器はファミマにおいてきちゃったよ…… でも、どうでもいいか 僕はしょうがないから 腰の小銃を取り出して、店主の頭を狙う ピュンピュン、ピュン 店主の頭は血しぶきをあげるが その動きは止まらないようだ <来ないでよ!> アニーは火炎放射器を店主へと投げつけると 店主はそれを簡単になぎはらう <アニーー、ぼくのアニーー> アニーの兄はなにを思ったのか 突然アニーに抱き着こうとする アニーはそれをひらりとよけると 肉屋の方へと蹴り倒した <もともと、焦げちゃってるし、どうでもいいよね> <あぎゃああああああああああああああ> アニーの兄はグロく真っ二つに両断される そのあとの話はどうでもよかった 兄の犠牲によって ジェニ君たちは助かったのだった 終わり 』 |