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グーグル先生




これはポニーテールのジェニ君と、ゾンビの町の物語である


軍に入った記念にカードをもらうジェニ君
これは伝説のゴールドクレジットカードか!?

ジェニ君は調子に乗って、バイクを購入してしまう
もちろん、ローンでだ

ジェニ君は、魔法のカードだと喜んでいたが
魔法???そんなものあるわけはない

リボルバー払いの仕組みを理解していなかった彼は
多額の借金返済をするはめになってしまった
その額、百万円であった

借金取りに自分の家を追い出されるジェニ君

資産がバイクと犬だけになってしまったジェニ君は
ひとりと一匹で走り出す
奪われた住処を取り戻すために

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自分の犬を友人の家に預けたジェニ君

軍の仕事のほかにバイトもやることを決意する

<ここは一発、治験でらくーに稼ぎますか!>

・治験

一回で100万円
ちょうど借金の額と重なる
なんだ、一回で返せちゃうじゃないか

治験のバイトには、まだ時間がある
目の前の扉が開けば、治験スタートとのことだった
順番待ちになって、十人ほどの長い行列になる

ジェニ君は二番目に並んでおり
一番目の前の人と仲良くなっていた

<今日はいい天気ですねぇ>

<そうですか?曇り空ですよ>

部屋からはそんなことは確認できなかった

<いい天気に決まってるじゃないですか
百万ですよ、百万、>

前の人はすっかりごきげんだ
<なにに使うんですか>
ジェニ君はそれとなく聞いてみる

<恋人と美味しいレストランで待ち合わせしてるんです
結婚指輪を借金して買ったんですよ>

その左手の薬指にはダイヤの指輪がはまっていた

<もしかしてそれってリボルバーってやつじゃないですか?>

<よく知っていますねぇ>

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前の人の名前はマイケルといった

とうとう、順番が来た
マイケルと二人ペアにされて
中に入れられる

どちらが先に実験しますか?

じゃんけんで決めようか

マイケルはパー、ジェニ君はチョキ

<それなら、マイケルさんが先ですね>

マイケルはガラス張りの向こう側に連れていかれる

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マイケルは奥で何者かと話しているようだ

<キミには今から、ゾンビウィルスに感染してもらいます>
<わ、分かりました>

言われるがままに、席に座らせられるマイケル
<あ、あの、それってゾンビになっちゃうってことなんですか>

<もちろんです、これからあなたはゾンビになるんです>

マイケルは泣いた
<ちょうつまらねぇよ>

<まだ、人生に未練があるんです>
左手のダイヤの指輪を見ながら、怯えるマイケル

<いいですねぇ、結婚か、だからいいんですよ
そのためにあなたを雇ったんですからね>

<待って、待ってください>

マイケルはガラス張りになった窓をがんがんと叩く
ガス噴射、ぶしゅーーーーーー

<あ、あああ、ああああ>

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ここだけはやめておこう……
ジェニ君はガラス張りの奥でゾンビになってしまった
マイケルを見て、そそくさと帰ろうとする

だが、帰り道の扉には、屈強そうな見張りがいて、帰ることができない

ちくしょう、、だが警察なら

ぴぽぱ……

後ろ手にかくして、110番を押すジェニ君

<それでは、あとはあなたがゾンビになる番ですね>
奥の方から、黒幕と思われる人の声が聞こえる

すると、ゾンビになってしまったマイケルが
ぐるぐると頭を回しながら、向こうの扉から戻ってきた

<くっ、マイケル……>

マイケルのその右手には百万円の札束が握られている

あ、ほんとにもらえたんだ
どうにか貰えないものかな

<あの、家に帰してはもらえないんですか>
僕は奥にいるであろう黒幕に話しかける

<だめです、あなたにはここでゾンビとして
働いてもらうつもりなのです>

それは悲しい運命だな、とおもった

僕は怖いので、近くにあったテーブルの下に隠れる
するとなぜか、ゾンビは僕を見失ったようだった

<あああー、ああああー、>

僕が見えなくなったのか、その辺を徘徊し続ける
そして、ついに見つかったのは入り口の屈強な見張りだった

屈強な見張りはゾンビを、殴りつけるが
ゾンビはそんな攻撃はもろともしない

見張りは何度も殴るが、痛みを感じていないようだ

ゾンビは、殴られた際に
右手から、百万円の札束を落としてしまう

見張りは逃げようとしていたが
札束を見て、目の色を変える

ついついゾンビの足元まで、拾いに行き、
ゾンビにかじられてしまったようだ

がぶっ

そして見張りさんは、ゾンビになってしまったのだ

二人に増えたゾンビ達は
あーあーとうるさい

だが、テーブルの下に隠れているジェニ君を
なぜか見つけられないでいるようだ

ジェニ君は、最後の力を振り絞って
百万円の札束を二人から強奪し
見張りがいた扉を、突き抜けていった

行列を作っていた、ほかの8人の治験希望者は、
ジェニ君の、猛スピードなダッシュに巻き込まれ、転んでいく

彼らは、たぶん助からなかったのかもしれない
その後、僕の百当番により、警察が駆け付けた

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治験バイト先は、僕の110番によって壊滅した
だが、その黒幕は捕まらなかったということだ

百万円によってなんとか借金を返済し終えたジェニ君
それから3か月後のことである

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なんと、町中にゾンビウィルスが広まってしまったのだ

あ、これ、あの治験のやつだ……
ジェニ君は、あの治験の時のことを思い出していた

ジェニ君は本職に戻り、ゾンビ駆除にあてられることになる

ゾンビ駆除屋さんが教えてくれる
<注意点は、ゾンビにならないこと
噛まれたらすぐに消毒だよ>

<一度ゾンビになったら戻れません>

檻の中の小さなネズミたち
これはすべてゾンビラットだった
ゾンビラットが5匹いる

<ネズミが一番、厄介な感染源ですから>

チーズを落とすとラットが飛びつく

<一気にまとめて燃やしてしまいましょう>

ぼおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

さすがはゾンビ駆除屋さん、見事なお手前だ

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まだ助かる市民を救出せよとの、上からの命令だった

ゾンビにならないよう保護服を着せられた
これは、ゾンビの牙を防ぐための服だ

また火炎放射器が一人にひとつ配布された
ゾンビの弱点といえば炎であると昔から決まっているのだ

ゾンビの溢れかえった町は、もう持たない
僕たちが投入されてから
一定期間後に爆撃されるとのことだった
それまでには住民を救出し、街を出なければならない

ジェニ君はアニーという女の子と、二人ペアになる

<ね、ね、正直言って、救出なんてどうでもいいよね>
ジェニ君は女の子とおしゃべりがしたくて話しかける

<確かにどうでもいい
でも、私の家族が街に取り残されているのよ>

<えっ>
それは面倒臭い事態になったなと、ジェニ君は思う
アニーはそんなジェニ君に、話をつづけた

<ねっ、君、私とペアでしょ?
一緒にわたしの家まで来てくれない?>

<うーん、そうだね……>
適当にあいまいな返事をするジェニ君

<お父さんもお母さんも、みんなゾンビになっちゃうかもしれないのよ>

アニーのそのときの表情は、重く真に迫っていたように見えた

アニーの独断専行で、一緒にアニーのうちに行くことになったジェニ君

そんな二人組の行方には
ぞろぞろとゾンビたちが集まってくる
若い人間はみな食い物だと思っているのだろうか

ゾンビが5匹

<しねぇぇぇぇぇぇぇぇえぇ>
可愛い顔からは想像もできないほど強い叫びのアニー

ぼおおおおおおおおおおおおおおお

火炎放射から放たれた火で、ゾンビは燃え上がった

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ゾンビの焼け跡をあとにして、ジェニ君とアニーは進む

道路のわきには
どこかのおじいちゃんのなれの果てだろうか
怪しい影が、のそのそと動いている

今は、じじい、ばばあばかりの世の中なのだろう
そのような存在がそこかしこを彷徨っていた

彼らは救出対象なのだろうか

もはや、ゾンビなのか人間なのかは区別はつかなかった
しかし、そんなことはどうでもいい

それよりも、今、助けを求める声が聞こえてきた

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そこは公園だった

<ちょっと!いまは私の家族以外どうでもいいのよ!>

<確かにね>

<かあさーん>

叫び声をあげる男がいた
バールのようなもので、近くにいるゾンビを殴りながら進んでいる

その進む先には一人の女性の影があった

周りを三人のイケメンゾンビに囲まれているようだ、あれが母親か

ばきゅん、ばきゅん、ばきゅん……

ジェニ君は三発の銃弾を放つ

ふー

熱くなった銃の先を、冷ましてやるジェニ君
3人のイケメンゾンビはその場に倒れる

<かあさーん>
母親と思しき影に近づく息子、そのまま助け起こして抱きしめる

がぶりっ

母親にかまれ、息子は声もあげることができなかった

<あーあ、助けたのに両方ゾンビになっちゃった
あれでよかったのかなぁ>

<どうでもいいのよ、きっと>

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個人の自分勝手なわがままで
アニーの家へ向かう途中

ジェニ君は突如として思い立つ

<そうだ、ファミマに行こうよ!>

<えっ!?>

ジェニ君は楽し気につづけた

<今なら何でも食べ放題、飲み放題
じゃんじゃん盗み放題だよ>

<そ、そうね>

アニーは信じられないといった顔だ

<私の家族はどうなるの>

ジェニ君は少し思い悩んだが、
ファミマへの魅力の方が勝ったようだ

<うーん、そっかー
分かった、先行ってて>

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どうでもいい

ファミマに入ると僕はすぐ
適当にその辺を徘徊していた店員を抹殺した

レジを開けると
一万円がザクザクと出てくる
僕はそれをさっさと懐に隠す

そして火炎放射器を使ったせいで
乾いたのどを、プカリちゃんで潤す

いつも食べてるぽっちゃりんばかりではない
今日は、色とりどりのデザートが食べ放題なのだ

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超うぜぇ、超殺す

ひとりで家に向かうことになったアニー

肉屋の周りに多数の死体が見えた
誰が殺したのだろう
ほかの隊員だろうか
それにしては火炎放射器ではないのが気がかりだった

肉屋を通り過ぎ、やっとの思いで
自分の住む一戸建てへとたどり着く

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庭には、まずアニーのペットの
シェパードがいた
首輪でつながれており
犬小屋の中で震えていたようだ

アニーはシェパードを
解放すると
シェパードを引き連れて
自分の家の鍵を開いた

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<入室禁止 アニー>

おにいちゃん??

アニーの兄は
ベッドに横たわりすーはーすーはーと深呼吸
頭にはパンティをかぶっている

兄は振り返る
<アニー、無事だったのか>
にたぁ……

<きゃあああああああああ……>

ぼおおおおおおおおおおおおおお…………


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かちっかちっかちっ
火炎放射器は使い切られてしまったようだ

<間違っておにいちゃんを殺しかけちゃった>

半分ほど焦げてしまった兄

<ひどいじゃないか、>

<でも、それよりパパとママは?>

<何を驚いているんだい、アニー?>

<二人とも、海外に旅行中だよ>

<へ?>

<それじゃあ、みんなゾンビになってないの?>

<ぞんび?なんのことだい>

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<わん、わん、わん!!>

シェパードが扉の前で吠える
そこの扉をがちゃりと開けたのはジェニ君だった

<ほーらね、やっぱり無駄足だったんだ>

ジェニ君は内心驚いていた
アニーの家族は全員ゾンビになっていたものと思っていたのに……
奇跡的に全員助かっていたのだ

だが、もうそれもどうでもいい
こんな変態を助けにきただなんて

<言っただろ、来ても無駄だって>

両手をあげて、はあ、と深くため息をつく

ジェニ君は他人のファミリーなんかより
自分のファミチキの方がよっぽど大事だったのだ

<がるるるるるるるるるるるる>

軽率な態度をとり
ファミリーチキンを咥えたジェニ君に
シェパードは唸りをあげていた

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ファミリーチキンをつけ狙い
くるくるとジェニ君を追い回すシェパード

悪いけどファミチキは骨なしだ
犬にやる分はなかった

しょうがねぇなぁ
僕は肉のひと切れを、シェパードの前に垂らす

しかし、そのときシェパードはまったく別のものに反応していた

<わん、わん、わん!!>

これは、玄関口に向けて?
誰か来たでもいうのだろうか、まさかゾンビ?

ジェニ君は聞き耳を立てると、どたどたと足音が聞こえる
敵の距離が近いことがわかる

この扉のすぐ向こうだ

がん!!!がん!!がん!!!!

アニーの部屋の扉が、がしがしと削られていく
斧なのだろうか
木の板でできているに過ぎない扉は、すでにズタボロだ

そして、あっという間に、その扉は破られた

そこに立っていたのは、コックさんのような風貌の男
そしてその手には大きな分厚い肉切り包丁が握られていた

なんで肉屋がここに?
ファミチキのにおいが肉屋の本能を刺激してしまったのだろうか

シェパードが真っ先にベッドの下へと移動した
賢い犬だなぁ

僕もシェパードのようにくるくると同じところに入り込む
それで、べっどはいっぱいとなった

店主はまったく僕とシェパードが視界に入らなくなったようだ

残されたのは、アニーとその兄

肉屋の店主はじゅるりと舌なめずりする
肉切り包丁は、今にも二人を襲いそうだ

アニーの火炎放射器は燃料切れ

そういえば、火炎放射器はファミマにおいてきちゃったよ……
でも、どうでもいいか

僕はしょうがないから
腰の小銃を取り出して、店主の頭を狙う

ピュンピュン、ピュン
店主の頭は血しぶきをあげるが
その動きは止まらないようだ

<来ないでよ!>

アニーは火炎放射器を店主へと投げつけると
店主はそれを簡単になぎはらう

<アニーー、ぼくのアニーー>
アニーの兄はなにを思ったのか
突然アニーに抱き着こうとする

アニーはそれをひらりとよけると
肉屋の方へと蹴り倒した

<もともと、焦げちゃってるし、どうでもいいよね>

<あぎゃああああああああああああああ>

アニーの兄はグロく真っ二つに両断される


そのあとの話はどうでもよかった
兄の犠牲によって
ジェニ君たちは助かったのだった


終わり