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―――――――――――
グーグル先生








●作戦会議

場所は宇宙船内、作戦会議が始まった

<えー、ごほん、今から作戦会議を始める
まずはお手元の資料を開いてみるように>

やれやれ、やってられねぇな………

主人公はくだらねぇとでも言わんばかりに、
会議室のテーブルの上に足を投げ出した

そして手に持っている資料をぺらりとめくり
ふんふんと目を通す

会議室にいる他のメンバーは
主人公ほどあつかましくはない

与えられた任務は、惑星の調査

そして頼りないおっさん作戦リーダーの話と
資料によって分かったことをまとめておく

会議では調査対象の惑星から、隕石のようなものが飛ばされてきている、詳細調査中
惑星から巨大な蛾の怪物が出現しているのが確認されている
謎の惑星は紫色できらきらとしている
大気が汚染され地表が確認できない
小型通信ロボを送り込んだ所通信が不可能に
どうやら大気に漂う物質によって通信障害が発生する惑星らしい
ということが明かされる

各チームに分かれて
突如として通信の取れなくなった惑星の調査に向かう

●パートナー

主人公は、会議のメンバーの中からひとり
パートナーを決めなければならなかった

この惑星で日夜を過ごす大切な仲間だ
見るからにごつそうな男もいるがパス

相棒は可愛い女の子がいいな
その思惑通り、女の子とペアになることができた主人公

ちくしょう!!男かよ
ふっ、ホモ共が、せいぜい頑張れや

男だけのグループが多い中、少数の女子を確保できたことは大きかった

主人公たちの目的は
惑星に住んでいた住民の確認と情報収集
大気汚染の原因解明
隕石の原因究明
蛾の怪物の根絶、となる

蛾の怪物は、聞くところによると惑星内で大きく繁殖しているようだ
そんな大規模な根絶が、たかだかペア100組の宇宙隊員によって
なされるだろうか、いや無理だ

<調査結果によって、新たな援軍も投入される予定だ、心配するな>

惑星は以前は住民が平和に暮らす普通の星だったらしい
だが最近になって急に大気が汚染され始め
原因不明のまま全て覆いこまれてしまった

通信障害により星の調査はできないが
元の惑星のデータをもとに陸地の位置を割り出した

しかし中の様子を調査するには
人間を直接送り込んで確認するしか方法がない

主人公たちが潜入するポットには強度の強いワイヤーが張られており
惑星の陸地に砲弾のように打ちこまれた小型ポットは
宇宙船からワイヤーを引くことにより衝突速度を調整し星に軟着陸する

任務が終わるとワイヤーにより主人公たちはまた宇宙空間へと回収される
このワイヤーは小型ポットの電源供給、通信障害下の通信線としての役割も果たし
いわば主人公たちの命綱となる

解決は緊急を要し
主人公たちに解決がまかされた

●小型ポット

主人公たちは、惑星内への侵入用の小型ポットへ移動する
この宇宙船には、百個もの小型ポットが取り付けられていた

小型ポットの中は狭く、二つの座席と収納スペースがいくつかあるのみだった
主人公とパートナーは、座席に座り、シートベルトを締める

<あなたが私のパートナーだなんてね、頼りないわね>

<じゃんけんの結果なんだし、言いっこなしだよ>

僕は渾身のグーを使って、奇策に走った他の軟弱なチョキどもを撃退していた

<まあ、ごつい男よりはいいでしょう、襲われる心配もないし
私の邪魔はしないでちょうだいね>

可愛いくせに、性格がきついやつだ

<何日も同じ小型ポットの中で、寝ることになるんだし
もっと仲良くしようぜ、楽しくやろう>

<そんなに調査が長引くわけないでしょう、すぐに私たちは回収される>

<長引いてくれた方が、楽しみが多いんだけどなぁ………>

主人公とパートナーの乗った小型ポットは
もうじき、謎に包まれた惑星へと発射される

発射までカウントダウン、開始します
搭乗員は、発射時の衝撃に備えてください

10、9、8………

パートナーの女はぐっと目をつむり、きたるべき
発射時の衝撃に備えているようだ

主人公は目をつむった女を見て、満足そうに笑みを浮かべ
脚を組んで、腕は隣にいる女の肩を抱いた

<ちょっと、何すんの!>

ばきっ………!!!!!!

3、2、1、ゼロ!!

びゅおおおおおおおおおおおおんんんんん………

●惑星へ発射

女は、足に力を入れ床を踏み、両腕は頭を保護するようにかかえ
背中は座席にぴったりとつけて、衝撃を吸収している
びりびりと伝わってくる力に、恐れおののきながらも、なんとかこらえていた

それに対して主人公は、気絶し、体を宙に放り出された
体を固定するものはシートベルトただ一つで
そのほかの部位は、かかってくるGに身を任せるままである

ぴよぴよと回るメリーゴーランドのような頭
ぷらんぷらんと揺れ動く体は、さながら海の昆布である

惑星大気圏、突破!

惑星の地上に降り立つまでおよそ4分かかります
徐々にワイヤーによる減速を開始します
軟着陸時の衝撃は、ほとんどございませんのでご安心ください

<よかった、もう大丈夫そうね………
あんた、大丈夫なの?>

ぐったりと座席に座って崩れ落ちている主人公
ぴくぴくと体を震わせている

ぼふっ………

ワイヤーに引っ張られて、速度の落ちた小型ポットは
やがて、惑星の地表に着いたのであろう
小さな衝撃を受けて、跳ね返った

ぐらぐらぐら………

<んん………??おお、もう着いたのか>

主人公はその揺れに目を覚ます

<けっこう揺れたね>

<ええ、、、そうね>

●資材確認

<まずはこの小型ポットの資材を確認しよう
ちゃんとここで生きていけるだけの資材が入ってるのかをな>

小型ポットに積まれた資材はざっとこんなものだった

宇宙保存食、水タンク、調理器具
液体酸素ボンベ 燃料
通信画面 通信機など
ビームアサルトライフル2丁
惑星地図、各種計器
医薬キット、寝袋、懐中電灯

<じゃあ、お互いの持ち物も確かめましょう>

ふたりは携行を許可されたカバンの中を見せていく

ふたりの所持品はこんなものだった

女の持ち物
スマホ
惑星探査記(本)
腕時計
お菓子数点

主人公の持ち物
スマホ
エロ本
ナイフ
ライター、たばこ

<ちょっと!何よこの本は!それにたばこなんてどうする気!>

<読みながら吸うんだよ、男の大事なひと時なんだ
お前も本読みながらお菓子食べるんだろ、太るぞ>

<うるさい>

<なんで惑星探査に来ながら、惑星探査の本を読むんだ>

<うるさいわね、ともかくたばこを吸うならポッドの外!
そうだ、ついでに寝るのもポットの外がいいわね
あなたは外で生活しなさい>

<そんな無茶苦茶な………横暴だよ>

●調査開始

女のわがままに気圧されて、縮こまる主人公
主人公は物資とまとめて、小型ポットから押し出された

どさどさどさっ………

<ちょっと!まだ外の環境調査も終わってないのに
外に出す馬鹿がいるか!>

<それもそうね、待ってなさい、本部から
他の班の調査報告を聞いてくるから>

ぷしゅう………

無慈悲に小型ポットの扉を閉めてしまう女

仕方ねぇな………

着ている宇宙服が、ある程度の悪環境からは
身体を守ってくれるはずであった
女が出てくるまではそれで耐え忍ぼう

主人公は閉まってしまった小型ポットの全体像を見上げる
真ん丸な球体の小型ポット
外に出て改めてみてみると
小型ポットの表面は、大気圏を突破した時の
高熱によって、ひどく焼け焦げていた

そして周りの様子
黒い山脈によって囲まれている

そして山脈のふもと付近には、大きな緑色の森があった
これは別段、驚くべきことでもない、もともとこの星は人が住める星だったからだ

この小型ポッドは、山脈と森の間の丘のような場所に落とされたようだ
枯れた木々が、あちこちに散らばって生えている

そしてもっとも注目すべきことは大気の状態だった
紫色のきらきらした雲のようなものが上空をすっぽりと覆っていた、
上空には風があるようで、ゆっくりと紫色の雲は動いていたが
切れ目が見えない

宇宙船からこの星を見た時も、紫色であったが、この雲の色だったのだろう

この雲のおかげで、外はうす暗くて、遠くの山々の風景もどんよりとしていた
大気汚染は太陽の光をまでもを遮ってしまったのだ

●計器でのお仕事

主人公は転がった物資の中から寝袋と各種計器を取り出した

ふんふん、、やっぱり仕事は寝ながらやるに限るね

会社はみな、デスクワークの従業員に
ベッドを用意して寝ながら仕事させるのがいいというのが主人公の信条であった

主人公は、寝袋の中にもぞもぞと入ると、計器を使って、この星の環境を調べ始めた

大気圧は地球より少し低いくらい
宇宙線、放射線量は、、、大気がしっかり守っていくれているようだ
重力は地球よりも体が軽い

酸素濃度は地球よりも低いから、活動するにはやはり酸素ボンベが必要だ
高い山の上にいるかのように酸素濃度が低いので、
酸素ボンベがないと高山病にかかってしまう
ここの住民は、この濃度に慣れていたのだろう

続いて温度と湿度、寒くて乾燥している、地球でいう冬に相当するだろう
だが、雪が降ったり水が凍るほどでもなさそうだ

地質の調査を行う
地面には、黒い土、すこしほじくってみても黒い土だった
さらさらしていて、どう見ても栄養などはありそうもない
この土で農作物を栽培するのは難しいだろう

しかし森の中の土なら望みはある

残る調査項目は
水の確保が可能か、食料の確保が可能か、エネルギーの確保が可能か
ということであった

目視できる限りでは、湖や川といったものは見えない、水の確保は不明
しかし食料なら、森での確保がおそらく可能だろう
エネルギーの確保といわれれば、そこら中に生えている枯れ木を
薪として使うのがよいだろう

こんなところか
主人公は、スマホの端末に調査内容を記録した

●調査報告

ぷしゅん………

調査が終わった頃、やっとこさ女が小型ポットから出てきた

<ほかのグループの動向が大体わかったわよ、あら?なにそれは>

<きっちりこの星での仕事をやっていたところですよ>

<そう、見せてみて>

女はふんふんと僕のスマホと、自分の調査書を見比べ始める

<なかなかよく調べられてるじゃない
他のグループの調査は実はまだ少ししか終わってないのよ
みんな、丘の上じゃなくて
森の中や、湖の近くに落とされたグループもいるみたいよ>

ふーん、この星にも湖があったか
まあ、住民がいたのだから当然のことだ
それにこの星には雨も降る

しかし、この近くに水源はない、住民はその湖の方で暮らしていたのかもしれない

<さあ、私たちのいる場所を地図で確認しましょう
大気汚染で地表が分からなかったから、
私たちがどこにいるのかは地図を見ないと分からないわ
可愛そうなグループは海の中に落とされたんですって>

そういって、主人公の目の前に地図を広げる女

<この惑星の地図は、惑星の大気汚染が始まる前から
記録されていたものよ
グループの報告によると、この惑星、地殻変動が激しいらしいわね
地形がだいぶ変わっているらしいわ
それでもいる位置がわかったグループがいるらしいから………>

女は地図に透明のカバーをかぶせて、マジックを使って
他のグループの落ちた地点をマークしていく
いやにローテクだな

<というわけで、私たちがいる地点は、このへんね>

女がマークした地点は
山と山に囲まれた、何もない丘だった

<ありゃあ、、、集落は結構遠いな、
ところでこの地図には、森なんて描かれちゃいないけど………?>

<ええ、、そうね
おかしいわね、あの森は汚染が始まってからできたのかしら?>

山のふもとにある森を今一度見る
森は丘を取り囲むように、四方に伸びていた

<汚染が始まった時期と、この森ができた時期が重なるとしたら………>

<ええ、そうね、あの森を調査する必要がありそう
さっそくあの森に突入する準備をするわよ>

●森の調査

黒い土の丘から降りて、森に近づく二人
近くに寄ってみると、丘にあった小さな枯れた木に比べて
森の木が一本一本が大きすぎることに気づく

一本の木の高さは6mほどもあり
幹の太さは外周3mほどである
幹やそこから生える葉は緑色をしている

その同じ種類の木が、ひたすらに立ち並んで、大きな森を形成しているのだ

<森に入る前にここで、この木について調査しておきましょう>

<森に落ちたほかのグループに聞けばいいんじゃないのか?>

<とやかくいわず、調べるの、直接見た方が楽しいじゃないの>

ふーん………
主人公は露骨に嫌そうな顔をする

<この木なら登れそうね、あんた、登ってみなさい>

確かに、この幹なら両腕ですっぽり覆えそうで
簡単に登れそうではあるが

よいしょ!!!

よじよじよじ………

主人公は手足を器用に使って、ほとんど凹凸のないつるつるの木をよじ登っていく

<この木、ところどころに白い花が咲いているわね、綺麗
それに実がついているみたい、食べられるのかしら?>

女の言うように、木の上の方には白い花と実があった

<そこの実をとってよこしなさい!食料になるかも!>

まだ青い丸い実だ
青臭くて食べられそうもない、渋そうだし

しかし、主人公は女に従順に、青い実をとって投げてよこした

どかっ………

<痛い!!こら!なにすんの!>

青い実は、女の頭にあたって、それから女の両腕に収まった

<大きい実ねぇ、煮込んだら食べられそうだわ>

木の次は、地質の調査だ
土壌の地質は、肥沃というわけではない、というよりも痩せた土地である
こんな痩せた地で、食料を育てられるだろうか

この木は痩せた土地でも育つ特殊な木なのであろう

つづいて森の中への調査に入る

しかし、同じ木がひたすら立ち並んでいるだけの単調な森だ
野生生物などはいそうもない

<ここの住民はみんな菜食主義者だったそうよ
というのも食べる肉がなかっただけのことだけれど、動物はいないわね>

<どうしてそんなことを知ってるんだ?>

<ふふーん、ちょっとね>

それから、ふたりは並んだ木を歩きぬけ
黒い山のふもとに着く、ここから先には、木は生えていなかった
その代わり、いたるところに変な洞窟が口を見せていた

<こんなところに洞窟がいっぱいだなんて、なにか潜んでいそうね>

<動物はいないんじゃなかったのか>

<こんなにいっぱいの洞窟なんて調査してらんないわ、今日はもう帰りましょう>

●調査報告

森の調査を終え、小型ポットへと帰る二人
この星では、もうすぐ夕方になるはずであったが
太陽の位置が見えないので、よくわからない

少しずつ暗くなってきているのは確かだった

<調査の報告と、他のグループの進歩を聞いてくるわ
あんたは外でじっとしてなさい>

<さすがにそれはひどいんじゃないか?暖めさせてくれ、寒い>

<しょうがないわねぇ、入んなさい>

やっとの思いで小型ポットの中に入れてもらう主人公

女は、通信機で何やら話し始めた

暖房のついた、暖かい小型ポットの中
主人公は、たばこに火をつけた
そして、その煙を吸いながら、宇宙糧食を漁る

今日の夕食はどれにしようかなー

シンプルに堅パンと卵スープの組み合わせでいいか
イチゴのジャムをたっぷりつけて食べれば美味しそうだな………

その時………

ずずずずずずずずずずずずずずずずず………!!!!!!!!!!

<きゃあ………>

ぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐら………

<どわあ………>

ぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐら………

<気を付けて!あの、こちらのグループに地震発生しました!
かなりの震度と思われます>

ぐらぐらぐらぐらぐら………

ぐらぐら………

………

<収まりました………はい、はい、大丈夫です>

びっくりしたなぁ、もう

積んであった宇宙糧食が、崩れてしまった
あーあ、積みなおさないと

ん???
その中に、マーガリンのパック詰めがあるのを発見した
しめしめ、イチゴジャムと一緒に塗り付けて食べれば美味いぞぉ!

地震も過ぎてしまえば、なんのことはない
小型ポットの積み荷がすこしずれてしまっただけのこと
割れ物はないから安心だった

女も本部との通信を、変わらず続けている

夕食の準備はこれでオーケー!
先に食べ始めちゃおうかなぁ………

●食事中の情報交換

<うんうん、美味しい、ここでの食事も悪くないもんね!>

大きな堅パンに、イチゴジャムとマーガリンをつけて食べる
卵スープも体を暖めてくれた

<それで??どんなもんよ、他のグループは?>

<それがねー、私たちの見つけたあの青い実、食べられないみたいなのよ>

<へえ、それはがっかりだな>

<あの緑色の木は全体的に強い毒性を示しているみたい
毒の葉花、実にも毒があって
試しに食べた隊員がいてね
そいつが………>

<死んだのか???>

<いやいや、体調が悪くなったくらいのもんよ
結構強い毒で………
吐き気やおう吐、腹痛、頭痛、めまいなどの症状を示したそうよ>

<それは大変だな>

<それに大気中にも、強い毒が含まれてるみたい
宇宙服のヘルメット取らなくて正解だったわね
どうやら大気中の毒と、あの木の毒は違うみたいだけど>

<ふんふん、住みにくい星だな>

<それにもっと悪いニュースがあるのよ、聞きたい?>

<あー、聞きたくない>

<そういうわけにもいかないでしょ、言うわよ>

<集落の近くに落ちたチームが
村のあったであろうポイント近くを探してたみたいなんだけど
それから連絡がとれなくなったみたい
小型ポットからしか通信がとれないから、まだ帰っていないだけかもだけどね………
それにしては時間がかかりすぎてるって言ってたわ>

<それは死んでるね、もう>

主人公は堅パンの最後のひとかけらをぱくっと飲み込んで
吐き捨てるように言った

<それに、他にも連絡がとれなくなったチームがいるのよ
全体で十数チームらしいけど
この惑星にはなんらかの危険がある、どうしましょう>

<それを聞いて俺はやる気がなくなった
ほかの生き残っているチームに探査は任せようぜ
小型ポットの中に閉じこもって、適当に調査書書いときゃ
宇宙船に帰還するときがやってくるさ>

主人公は卵スープを最後まですすり飲んだ後、
器をその辺に投げて転がした

話しは終わりだ、やってられるかという感じで、寝袋に手を付ける

<うーん、生き残りを考えるならその手もありだけどね>

女もまんざらでもないというような反応だ

くそっ、地球に残してきた男でもいるのだろう
その男のために、自分は死にたくないというのだなっ

それなら、今日の夜、寝静まったあとに、
うえっへっへっへっへっへ………

●生命線

がいんっ………………

深夜、4時………
突然、なにか金属のようなものが当たる音がした

ううん………

ごそごそごそ………

<何の音なの………?>

ああ、やわらけぇ

主人公は夜の間に寝てしまった女の寝袋を襲った
具体的には寝袋と寝袋をくっつけ合わせ
両方の寝袋のジッパーを下ろして抱き着いていたのだ

女は宇宙服は脱いでいたので
ジーパンに黒いTシャツを着ているのみだった

女は起きぬけに、自分の身体に主人公がまとわりついているのを見つける

こいつ!
どげしっ………

主人公の寝袋を、ジッパーを閉めて、小型ポットから外に転がす

ごろごろごろごろ、どしゃ………

にへらー

主人公はいまだ夢心地で幸せそうだ

女は、小型ポット内の照明をつけた

カチッカチカチカチッ………

しかし照明はつかない、どうして?
予備の照明としてつけていた、薄明かりも今は消えてしまっていたし

それどころか、小型ポットは、中の生活者に快適なように
裏で、環境を整える機能が満載だったが
それも電源が落ちてしまっていた

暖房機能、空気清浄化機能、酸素供給機能、
そして入居者にゆるやかなBGMを流してくれる機能など
すべての機能が落ちてしまっていた

宇宙船からの電気供給機能がやられたんだ!

急いで宇宙服を着ると、懐中電灯を手に取って外に出た

外に出る際、暗かったからか、主人公の寝袋を踏みつけてしまう

うぎゃああああああああああああ………

その声も無視して、今は小型ポットの確認を急ぐ
確認すると丈夫なはずのワイヤーが切れている

<宇宙船と小型ポットを繋ぐ、大切なワイヤーが………どうして?>

ワイヤーの先端を調査すると溶けたような跡がある
先ほどの音は、上空のワイヤーが切れて
張りつめていたワイヤーが、小型ポットに激しく当たる音だったと考えられる

●生命維持装置

がん、がんがんがん、がんがん………

主人公は先ほどから、小型ポットの入り口をがんがんと叩いていた

<うーい、入れてくれー>

女は小型ポットの中でふさぎ込んでいた

<なんか変なのが降ってきた!!外にいるとやばいって!>

あんまりうるさいので、はあとため息をつくと
外の景色を見る、確かに紫色のきらきらとした物質が空から降ってきていた

そこで主人公を中に入れることにした

<うっしゃあ、やっと入れてもらえた!>

<この星の上空の大気は強い酸を持っていたのよ
それが重要なワイヤーを溶かして切ってしまった………>

<もう本部との連絡がとれないわ、ワイヤー以外の通信手段は
みんなあの紫色の雲が遮断してしまうもの
本部は私たちを引き上げられないし、見捨てられるかも>

<そうかもな>

<もっと否定しなさい>

<今降ってきた、紫色の灰のようなものも
強い酸性を示しているんじゃないかな
空を覆う雲と同じだろう>

<ああ、こんな危険な場所に閉じ込められてしまってどうしましょう
電気もないなんて>

<電気なら確か、この小型ポットでも自家発電できるはずだ
燃料は積んでいるからさ>

<それが尽きたらどうするの、尽きる前にここを脱出しないと>

<あの宇宙船の作戦リーダー、あんまり頼りないからなぁ
近くの星から応援呼んでくれるといいんだけどね>

食料と燃料が尽きるまでに救援が来てくれるかどうか

食料と水は軽く見積もって一週間分程度、
燃料の方も節約したら一週間は持つであろうか
酸素ボンベだけは十二分にあるのだが………

●ニ週間後

小型ポットの中で、うなだれている、主人公と女

<救助が来るまで、もう少しよね………>

疲れた顔で女が言う

この一週間というもの大変だった
食料はふたりで分け合ってくれた
美味しい宇宙糧食を少しずつ食べて、二週間持たせたし
燃料もケチりにケチって、二週間使えたが

とうとう食料、燃料ともに尽きてしまっていた

それでも女には、自分のカバンで持ってきたお菓子があった
それを最後の食料としてとっておいたのだ

それに飲み水がまだ結構残っていた
飲み水さえあれば、人間は生きていることができるからと
主人公は女から、飲み水を飲むことは禁じられていた

<私の分は飲んじゃダメでしょ>

<じゃあ、どうやって生きていけばいいんだよ!>

そう問いかけると女はにやりと笑った

ああああ………、こんなところでそんな………

女から主人公に手渡されたのは
ほかほか湯気の立つ黄金色の液体の入ったペットボトルだった

ごくりっ………

<ああ、シャワー浴びたいわね………>

ざあああああああああああああああああああ………

その日、惑星にきて初めての雨が降った

恵みの雨、といいたいところだったが
紫色にきらきらと光るその雨は、明らかに汚染されており
飲み水はおろか、シャワーにさえ使えないだろう

この水を沸騰させて、蒸留すればあるいは
しかしそんなエネルギー源は、貴重だ

枯れた木を薪代わりにして使うのもありだが
もう雨に濡れてしけっているし、なにより斧がない

●地震

暗い小型ポットの中、主人公と女は息を潜めていた
最後の空になった堅パンの袋から、さらさらと落ちてくる欠片を口に入れる

ずずずずずずずずずずずずずずず………!!!!!!!!!!

ごごごごごごごごごごごごごご………!!!!!!!!!!

また地震だ………

この惑星に来てからというもの、地震は日常茶飯事のことであった
いったい何が原因なんだか

<前に住んでいた住民の記録によると、この惑星には
もともと地震なんてなかったみたいよ>

<へえ、てことは地震も、この惑星がおかしくなった原因と絡んでいるのか
でも、どうしてそんな記録を知ってるんだ>

<これ、小説、惑星探査記よ、この探査記は実話をもとに作られた小説でね
宇宙開拓者たちがこの惑星を調査した記録なのよ>

<へえ、そんな実用的な本、持ってきてたのかよ、教えてくれればいいのに>

<ふふん、凄いでしょう>

<そんな本があるんなら、今の食糧問題でも解決してくれるんじゃないかな
原住民は、何を食って生活してたんだ??>

<それがね、原住民は惑星のいたるところに生えていた果物の木から
果物をむしって食べていたみたいなのよ、スターフルーツっていうんだけど>

<果物か、水分たっぷりだな、いまから取りに行こうぜ>

<ところが、そのスターフルーツの木はこの周辺にも生えている、
あの枯れた木だったのよ>

<きっと度重なる環境破壊についていけず、枯れてしまったのね
この毒まみれの惑星じゃ、育つはずないわよ>

<それじゃ、俺たちはここでお陀仏だってことか
頼む、その前に一発でいい、やらせて………>

がつん………!

●衝撃

主人公は、一瞬その音に、女からの激しい攻撃を食らったのかと思った
しかしそれは誤りであった

この音は、激しい衝突音だった
小型ポットの外から、内まで響く力で、何かが叩きつけられている音だ

<なに?なにか大きなものがいる!>

ぐらぐらと揺れる小型ポット

<窓を開けて確認してみよう!>

主人公は、何かがぶつかってきた方向の小型ポットの窓を開いた

そこに見えたのは………

巨大な口だった、白くてぶよぶよとした皮膚についた
四方に割けた大きな赤い口には、大きな牙がたくさん並んでいた

がっつーーーーーーーーーーんんんん!!!!!!!!!

ぐらりと揺れる小型ポット

<これはまずい、シートベルトつけてくれ!>

ふたりは急いで、座席に座ってシートベルトを着けた

なんとか間に合った

ゆらりと傾いた小型ポットは球体であり
それを空から支えてくれていたワイヤーはもう溶け切れている

となれば、ここは丘の上であるからして
強い衝撃が来れば………

そう、おむすびころりん、すっとんとんである

ごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろ………

頭がくるくるくるくるくるくる………

●すっとんとん

ひたすらに体がぐるぐると回され、頭が混乱していくが
しばらく小型ポットが転がっていくと
やがて、浮遊感がふわっとやってくる

どっしゃあああああああああああんんんん………

どうやら、どこかの穴に落ちたようだ
そこで小型ポットは止まってしまう

やっかいだな、、、
主人公はすぐにその危険性に気づいた

土の中に落ちたのなら、小型ポットの唯一の出入り口の先が地面だった場合
ここから出られなくなるかもしれない

まあ、そうなったら素手でも地面を掘っていけば、いいのだが
道具がないとちょっと辛い

主人公はシートベルトを外すと、斜めになった足場をふらふらと歩く
まだ頭の中が酔っているようだ、足がもたつく

そして小型ポットの入り口を開いた

そこは幸運にも、地面ではなく、空間が開いていた
大きな洞窟のようだ

懐中電灯で照らし、周りを確認する
洞窟の奥は真っ暗で何も見えない

小型ポットは洞窟の穴の中にすっぽりとはまっているようだ
あまりの丁度の大きさで、
ポットが入ってきた方の出入り口となる穴はふさがっていた

洞窟というよりは、落下したから落とし穴に近いのかもしれない

そこで、すんすんとすすり泣く声が聞こえた

主人公は小型ポットの方を見る、女の泣き声だった

<もう助かりっこない!食べ物も、救助もない
水を入れてたタンクだって、さっきの回転の衝撃で壊れちゃったわ
その懐中電灯だっていつ切れるか>

<まあまあ、落ち着きなって、まだ希望はある>

<よくそんなこと言えたわね
私、見たのよ、転がっていくとき
小型ポットの窓から、あの白い化け物の正体を!>

<あの化け物、白くてぶよぶよしてて、そして大きく細長い体をしていたの
あれは巨大なワームだわ!芋虫みたいなものなのよ>

<ここはあいつらワームの巣の中なの!
早くここから脱出しないと、いつあの化け物が戻ってくるか………>

なるほど、ここはワームが掘り進んでできた空洞なのか

そういえば、山には多くの洞窟が見られたが
あれは自然洞窟ではなかったのかもしれない

ワームが掘り進んでできたものだとすれば、あの数にも納得がいく

<ワームが掘り進んでできたってことは出口はふたつある
一方はふさがれてても、もう一方がある、そうだろ??
荷物を持って、もう一つの出口から出よう>

現在の所持品を確認して、洞窟の奥へと出発した

調理器具
液体酸素ボンベ
ビームアサルトライフル2丁
惑星地図
医薬キット、寝袋、懐中電灯
スマホ2個
惑星探査記(本)
ナイフ、ライター

●坑道内

延々とワームの掘った坑道を歩いていく二人

<あー、何か食べたい、、、水も欲しい>

<食べものならあるぞ!>

<え??どこどこ?嘘じゃないよね>

<ああ、嘘じゃない、大量に食べ物がある、
しかも水分を含んでいる食べ物だ>

<そうなの?そうなの?>

<ここにあるんだよ>

主人公は、こんこんと、洞窟の壁を叩いて見せる

ええ?どういうこと??
女はさっぱり分からないという顔だ

<ほら、ここはもう黒い土じゃなくなっているだろう>

<そうね、クリーム色の壁だわ>

<ここのワームの化け物は何を食べているんだと考えたら分かったんだ>
ワームはこの壁を食べているんだよ
この壁は植物の繊維質でできているんだ>

<ええ??>

<ここに来て調査して分かったことは
この惑星には毒のある植物がたくさん生えていたってことだ
そして、今俺たちがいるのは、おそらく、あの森の地下だろう>

<毒を持つ食い物って何だと思う、しかも地下で育つやつだ>

<ああっ、そうか!ジャガイモだ!芽に毒がある!>

<そう、この地下には巨大なジャガイモが植わっていたんだ
地表に見える巨大な森は、実はジャガイモ畑だったんだよ>

<なんてことなの!だから、葉っぱも花も毒があったのね>

<ジャガイモの毒は、天然毒素であるソラニンやチャコニンというものらしい
隊員が示してた毒の症状とも一致している>

<しかも、確かにジャガイモにも水分は含まれてるわ>

<ああ、毒の雨から、うまく飲める水だけを吸収して保持していてくれたんだ
さっそくこのナイフで、ここの壁をほじくってみよう>

主人公は、ナイフを取り出すと、クリーム色の、いやジャガイモ色の壁を
ナイフでえぐり取っていく

<生で食べるのもいいけど、少し火を通そうか>

主人公は酸素ボンベを取り出すと、酸素を中から噴射して
ライターの火を大きくしてから、ジャガイモたちを火であぶった

<塩こしょうをつけて食べましょう、幸い調味料だけは残ってるわ>

うーんなかなかイケる………お腹がふくれたら、少し希望が湧いてきた

●ワーム

それから少しして、二人はジャガイモの迷路の中で迷っていた
ワームの掘った穴は一つではなく、複数あり

それらが重なったりして、複雑な構造を造り出していた

上を目指せば、必ず出口が見えるはずだ
もうちょっとで出られるはずなんだ!

主人公は壁に手を当て、悩む

ずずずずずずずずずずず………!!!!!!!!!!

ごごごごごごごごごご………!!!!!!!!!!

また地震か………??

<そうか、分かったわ、あの地震の正体>

<へ???>

<この惑星の地震は、惑星中の巨大ジャガイモたちが成長するにつれて
地殻が少しずつずれて、限界に達した時に起こるものだったのよ!>

<そ、そんな馬鹿な、そんな話は聞いたことがない>

<ほかにある??原因>

<はあ………>

すると突然、手をついていた壁から、振動が伝わってくる

ずずずずずずずずず………

どんどんと大きくなる振動
ずずずずずずずおおおおおおおおおおお………!!!!!

<危ない!どいて!>

女は主人公を突き飛ばした

がぶがぶがぶがぶ………

白いぶよぶよとした巨大ワームが壁を食い破って出てきた

なんという大きさ、まさに洞窟サイズであった

<このワーム、地震によって活性化するみたいね>

<しめた、このワームの背中に乗って、地表まで案内してもらおうぜ>

二人はずるずると伸びていくワームの後ろの背中に、つかみかかって飛び乗った

●ホームタウン

ワームの地面を掘り進めるスピードといったら
何と凶悪な生物なのだろう

地中をこんなに速く快適に進めるとなると
二人は楽しい気分になった

ワームの背中で、ゆっくり寝転がっていれば、地表まで連れて行ってくれるのだった
なんて愛らしいワームだろう

<ワム太郎よ、こいつは>

愛称までつけてしまうとは恐れ入った
がんがん進むぜワム太郎

どかあああああああああああんんんん

ついにワム太郎が、地表へと到達したのか??

地面に対する抵抗がなくなり、スムーズな動きになった
広い空間に出たのだ

しかし、そこは地表ではなかった

そこは大きなワームの巣
ワームのホームタウンとでもいうべき広い空間だった

中には多くのワームがいて、巨大なジャガイモも露出している

そして驚くべきことに、そこには大きなさなぎがそこらじゅうの壁に張り付いていたのだ

<ここがワム太郎のおうち………、あれがワム太郎の成長した姿??>

壁に張り付いたさなぎ、透明に見える殻の中身が
ときどきぐにゅりと動いて、生命であることを示していた

なんてこった、ワームには進化系が存在したのだ
頑丈な空によって守られたワームのさなぎ
そしてここにいるのはさなぎだけではないだろう

ばさっ、ばさっ、ばさっ、ばさっ、ばさっ、ばさっ、ばさっ

ワームの巣に開いた、大きい外への出入り口があった
そこは地表とつながっているのだろう
そこから大きな蛾、モスが羽ばたいて飛んできた

それも一匹ではない、十匹、ニ十匹といった規模である

その大きな蛾の怪物は、羽をばたつかせて
きらきらと紫に光る鱗粉を落とした

<こいつらが、大気汚染の原因だったのか>

この蛾が大量発生したせいで、大気にあの雲ができてしまった
あの鱗粉は強い酸性を示すのだろう

蛾は花の蜜や花粉、果汁を餌にして生きていると聞いたことがある
おそらく、巨大ジャガイモの花や実を食べて生きているのだ

巨大ジャガイモが、この惑星に来てしまったおかげで
この惑星にジャガイモを餌とするモンスターが大量発生してしまったというわけなのか

<どうする?こんな怪物たちを見て………>

女は腰にぶら下げた、ビームアサルトライフルに目をやる

<いや、戦って勝てる相手じゃないだろう、これは報告しないと
そのためには生き残らなきゃな>

●目標ポイント

主人公と女は、このモンスターの群れを
ワム太郎の背中の上で、じっとしていることでやり過ごすことにした

ワム太郎は、他のワームや蛾と、少しコンタクトを取っていたようだが
やがて、動き出した

ワム太郎も太陽の光を浴びたくなったのだろう

地表へと続く、光の差し込んでいる方へ、方向転換し
まっすぐ進んだ

<いけいけ、ごーごー!!>

さあああああああああああ………

ワム太郎は主人公たちを乗せて、高い崖の上で止まった
心地いい風が吹いている
ふたりと一匹は、そこでゆったりとした時間を過ごした

ちょうど時間は、夜明けごろ、朝日が昇ってきている
朝焼けを楽しむ

<あれ?待って、あれ見てみて!>

朝日をバックにして、何か黒い影が見えた
あれは、気球である

気球から光のようなものが点滅しているのだ

女は惑星地図と、その光の発せられている場所を見比べている

<あのポイントは、私たち100個隊グループの
落とされたポイントのちょうど中心点にあたる場所ね>

<きっとあれは宇宙船から落とされた気球よ!>

<あの光はルーモス信号になっているのよ、待ってね
………ココニシュウゴウセヨ、ここに集合せよ、やったわ、救助がくるのよ!>

見捨てられてなかった!ふたりは両手を合わせて喜んだ

どしゃあ………

すると突然、ふたりは地面へと落とされた

ワム太郎が、背中から二人を振り落としたのだ
そしてするすると、自分のホームタウンへと帰っていく

ワム太郎、まるで二人がいることを分かっていたみたいじゃないか

ありがとう、ワム太郎、できればもう少し運んでほしかったけどね………



その後、二人は、目標の救助ポイントに向けて
惑星の地図を頼りに歩きだした

惑星の地図には、他のチームが落とされた地点もマークされており
他のチームの小型ポットを発見するのも容易なことだった

物資が何も残っていないことも多かったが
たまに宇宙糧食や水が見つかると、喜んでそれを飲み食いした

そういった行動を繰り返すこと数日

主人公と女はやっとのことで、救助ポイントまで到達した

救助ポイントには
既に二十数組ものペアのチームが到達しており

現在、耐酸性のワイヤーのついた改良型小型ポットで
四チームごとに宇宙船に回収しているところだという

救助ポイントの近くには、この惑星の住民の集落があり、
そこで多数のチームが消息を絶ったという報告があったが

先に救助ポイントに到達したチームが団体となって
そこの調査に向かったところ

集落の中で、モグラ星人を発見する
モグラ星人は、星々をまたいで、技術を使って
迷惑なテロを引き起こす、テロリスト集団であった

今回は、この星の住民を、みな殺してしまい
この星を、植民地の星、プランテーション農場へと変貌させたのだ

モグラたちの食料供給のための惑星のジャガイモ畑化計画である

しかし、モグラたちは、他の星から運んでくる、大事な種芋に
巨大な蛾の卵がくっついていることに気が付かなかったのだろう

モグラたちは、惑星内の巨大ジャガイモを育てられそうなところに
ジャガイモを植え、栽培した

その事業は大成功を収め、ジャガイモはたくさんとれ、モグラの星にも輸出していたのだが

途中から、ワームがジャガイモを食い荒らし、蛾が毒の鱗粉を振りまき始めて
ジャガイモが取りにくい環境へと変わってしまったのだった

ジャガイモの惑星にいたモグラ星人はみな残らず、逮捕して
主人公たち、生き残ったチームは宇宙船へと帰っていく

余談だが、ジャガイモは昔から、モグラ星へと輸入され
ぽっちゃりんと呼ばれる、ポテチ状のお菓子へと加工されて
宇宙中の惑星で親しまれていたのだ

だがそれだけでは飽き足らず
もっと安価にお菓子を製造するために、今回の奇行を引き起こしたのだと考えられる

大儲けしたかったんだよ、単純に(モグラの親分さん談)

それでこの惑星調査も終了を迎えたのであった

めでたし、めでたし………